製造工程

各工程の内容

データ作成

版下作成

お客様からいただいたデータや打ち合わせた原稿を基に、製版に適したデータに加工し版下を作成します。イメージを用紙で出力し、検品を行いデータや用紙で出校します。

分版データ作成

校了をいただいた版下のデータを専用のソフトに取り込み、製版に適したデータを作成します。実際の印刷をイメージしながらグラデーションや写真の色調を調整します。また、色の境界のすき間を防ぐ為にトラッピング処理(にげ処理)を施したり印刷に適した文字の太さや線の太さに加工を行います。

プロセスカラー色校正

印刷の仕上がりと同様になるようにフィルム出力のプリンターで色校正を行います。それぞれの印刷会社とのカラーマネジメントにより色の相違を無くしています。

落版準備

お客様からお引き取りした印刷済みのシリンダーに付着したインキや錆を落とします。特に中心の穴に付着したインキや錆は後工程での落版時に不具合が生じますので入念に行います。

落版

使用済みの図柄を削り再利用する為に、NC旋盤で表面を適正な寸法に切削します。切削した後に砥石で研磨して滑らかな表面にします。

銅メッキ

落版したシリンダーに、3~4ミクロンのニッケルメッキと150~200ミクロンの銅メッキを施します。メッキ後の銅の性質を一定に保つ為に、メッキ液の組成管理は厳密に行っています。

寸法調整

銅メッキがついたシリンダーをNC旋盤で正式なサイズに切削します。仕上がり寸法、真円度、円筒度の公差が少ない正確な寸法のシリンダーを作成します。

仕上げ研磨

表面を鏡面に仕上げるために、1000番、6000番相当の砥石を使用し、グラビアシリンダーに最適な表面粗度になるように研磨機を使用し研磨します。最後に表面に付着した汚れ落としと表面の光沢を出すためにより細かい研磨剤で磨きます。

彫刻

ダイヤモンドスタイラスの振動により図柄を銅の表面に彫刻します。四角錐のインキポケットの形状によりインキの転移が良好で写真画像やグラデーションなどの繊細な色彩を印刷で表現する事が可能です。

クロムメッキ

彫刻されたシリンダーにクロムメッキを施します。表面の強化と印刷時の摩擦の低減のために良好な硬度になるように管理しています。

ペーパー研磨

クロムメッキが施されたシリンダーを研磨布で表面を研磨します。印刷時の地汚れやかぶりを防ぐために適正な表面粗度になるようにします。

検版

ペーパー研磨後、シリンダーの深度検査と表面状態の検品を行います。

校正刷り

試し印刷を行います。印刷スピードやインキ粘度を調整し、印刷物の色味に限りなく近づくようにして印刷時の調整やロスが無くなるようにしています。

荷造り・発送・納品

カバーを巻きキズが入らないようにして納品いたします。遠方のお客様の場合、不織布ロープとエアキャップで表面を養生して衝撃にも耐えられる状態で運送業者に委託しています。